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今を生きる 仲良く剣道 始める 竹刀手に心身 鍛錬

避難先の会津美里町で剣道に打ち込む(右から)楓さん、桜さん、柊君

■楢葉から美里に避難 3きょうだい 佐土原楓さん 桜さん柊君
 楢葉町から会津美里町に避難している佐土原由美さん(38)の長女楓さん(高田中1年)、次女桜さん(新鶴小2年)、長男柊君(新鶴小1年)は同町で、そろって剣道を始めた。3人とも初めての体験だが「竹刀を持っている時は楽しい」と話す。東日本大震災や東京電力福島第一原発事故に負けないように体と心を鍛えようと、新しい仲間たちと稽古に励んでいる。

 楢葉町で、3人はいつも一緒だった。楓さんがバスケットボールを始めれば、桜さんも同じスポ少に入団し体育館を駆け回った。和太鼓チームにも3人そろって所属し、勇壮な音を響かせていた。
 楢葉南小を卒業し、4月から会津美里町の高田中に入学した楓さんは、バスケットボール部に入部するつもりだった。しかし入部届を出す前日に、道着姿で竹刀を打ち込む先輩の姿に魅せられ、剣道部入部を決めた。その後、地元の小中学生が通う会津高田剣士会に入会した。桜さんと柊君も剣道の興味が高まり、再び3人で同じ道を進み始めた。
 指導する中山健一さん(70)は「剣を交えれば、みんな友達。震災に負けない強い心を養い、人間同士の絆を感じてほしい」と3人の指導にも熱が入る。
 由美さんによると楓さんは長女のため責任感が強く、震災の影響で心の負担が増えているのではないかと、心配だった。しかし剣道を続けるうち、気持ちを表に出すことが増え安心できたという。「避難生活の中で、子どもたちが進んでやりたいことを見つけてくれた。うれしい」。由美さんは3人のわが子の前向きな姿を応援している。

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