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キノコ類 影響深刻 山間部、除染めど立たず

 東京電力福島第一原発事故で放射性物質が降り積もった山間部は除染のめどが立たず、地表近くの養分を吸収するキノコ類への影響は深刻だ。厚生労働省によると、暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを1度でも超えたキノコ類は12月7日現在約130サンプル。本県、茨城、栃木、千葉4県の一部自治体ではシイタケやナメコの出荷制限が続く。
 とりわけ乾物は、乾燥時に放射性物質が濃縮され、被害は本県から離れた地域にも広がる。
 静岡市で茶と乾物の販売店を営む男性は10月、静岡県東部の干しシイタケから暫定基準値を超える放射性セシウムが出たと聞き、言葉を失った。「お歳暮の売れ行きは厳しい」と嘆きは深い。
 "フルーツ王国"の地位も揺らいだ。福島市の観光農園で桃や梨を作る紺野淳さん(59)は「果物狩りの客足は例年の7割減だった」と話す。リンゴから検出された放射性物質は基準値の十分の一程度だが、売れ残ったリンゴをジュース用に引き取る業者もいない。
 枝や幹に残った放射性物質は樹皮から吸収される。県果樹研究所は樹皮の剥ぎ取りや高圧洗浄で来年以降の影響を減らしたい考えだが、果樹園はどこも敷地が広大で、冬の間に作業が順調に進むかどうかは不透明だ。
 茶葉は摘むごとに放射性物質が減ってきている。干しシイタケと同様に乾燥状態では高濃度のセシウムが検出されてしまうため、暫定基準値の見直しでは水に戻した状態で検査する方式に切り替えられる方向だ。

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