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今を生きる 伝統の神楽で厄流し 住民 心合わせ実現

地元神楽の厄流しに集まった小高区上浦の住民。前列中央は斎藤さん

■小高・上浦の斎藤重宗さん
 警戒区域の南相馬市小高区から避難し、鹿島区につくられた仮設の福幸商店街に接骨院を出店した斎藤重宗さん(39)は7日、小高区上浦に伝わる伝統の神楽で前厄の厄流しをした。
 上浦では、神楽保存会が元日に厄年の人がいる家を回って神楽で厄落としをしていた。斎藤さんは保存会の会員。「神楽で厄落としをしたい」と吉田庄一郎行政区長、江井正洋保存会長に相談し、「ぜひ実現しよう」と決まった。昨年10月、警戒区域の上浦公会堂から神楽、太鼓、笛などを持ち出し、大甕生涯学習センターで練習を重ねていた。
 神楽は同接骨院の診察室で披露された。横浜市に避難している80歳の江井和隆さんが太鼓をたたき、二本松市から駆け付けた江井会長が笛を担当した。大阪府豊中市に避難している母多喜子さん、仮設住宅に入っている上浦地区民ら約30人が見守った。
 「今年は神楽が見られない」と思っていた避難者は大喜び。友人との再会を喜ぶ姿もあった。斎藤さんは「厄流しに大勢集まってもらってありがたい。伝統の神楽を守ることができた」と感激している。

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