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新地に分院開設へ

加藤町長に要望書を手渡す渡辺理事長(右)

■原町の渡辺病院
 東京電力福島第一原発事故の影響を受け、民間総合病院の渡辺病院(南相馬市原町区)は入院設備を有する分院を新地町に開設する方針を決めた。渡辺泰章理事長が19日、町役場を訪ね、加藤憲郎町長に支援を要請した。相双医療圏の機能維持、地域の復興につながるとして町は開設を後押しする。

■入院機能を整備「地域医療守る」
 東日本大震災前、病院は175の病床を有したが、現在は外来診療のみの対応。職員は180人から40人態勢に縮小された。
 原発避難で医療圏人口は6割ほど減っているとみており、職員の確保も困難な状況にある。これらの情勢を踏まえ、宮城県からの患者や医療スタッフの受け入れを見据え、同じ医療圏内で県境にある新地町に機能を移すことにした。
 計画案によると、分院の診療科目は主に内科、外科、整形外科を想定。24時間態勢で救急医療にも対応する。25年5月ごろの総合オープンを目指し準備が整い次第、外来診療を先行的に始める。140床程度を検討している。原町区の今の病院では外来診療を継続させる。将来的には高齢者医療・福祉分野に機能を集約させる予定。
 分院は町総合公園付近の駒ケ嶺地区に建設される見込み。町は付近を津波被災者の移転先の1つとして検討しており、町有地約1ヘクタールを病院側に貸与する方針。職員らの住居確保などもサポートする。県などと連携し、町が運営に携わる公立相馬総合病院(相馬市)など地元医療機関とも協調して支援する考え。
 加藤町長は「相馬地方の医療を守りつつ地域復興にもつながる。しっかりと支援していきたい」と述べた。
 休職中のスタッフらに復職を呼び掛け、東北大などの支援を得て分院の人員を確保するという。渡辺理事長は「地域医療、職員の生活を共に守りながら自分たちにできることをしていきたい」と語った。

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