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放射線 放射性物質 Q&A レントゲン検査受け続けて大丈夫か 医療被ばくの不利益より診断


【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)高村昇さん

 東京電力福島第一原発事故による放射線問題が起きてから、病院で受けるレントゲン写真の検査なども放射線を浴びてしまうのではないかと心配になってしまいます。受け続けても大丈夫なのでしょうか。

 医療の現場では、放射線は診断だけでなく、治療にも幅広く応用されています。誰もが一度は受けたことがあるレントゲン写真(エックス線撮影)をはじめとして、CT検査やPET検査など、現代の医療では放射線はなくてはならない存在です。

 しかし、これらの検査を受けることで、放射線被ばく(医療被ばく)をすることも事実。例えば、胸のエックス線撮影を一回受けると、〇・〇五〜〇・一ミリシーベルト(五〇〜一〇〇マイクロシーベルト)の被ばくをします。CT検査を一回受けると場所にもよりますが、だいたい五〜一〇ミリシーベルト(五〇〇〇〜一〇〇〇〇マイクロシーベルト)の被ばくになります。

 国際的な放射線防護の基準をつくる国際放射線防護委員会(ICRP)は「医療被ばくによる線量の上限を定めるのは適切ではない」と勧告しています。なぜなら医療で放射線を利用することによる患者の利益が、被ばくによる不利益を上回ることを前提としているからです。

 その一方で例えば、肺がんの治療で放射線治療を行う際、高い線量の放射線を被ばくすることによって肺炎(放射線肺炎)が起こることもあります。だから、放射線による検査や治療をする医師側が、その検査や治療を受ける人に本当に利益があるのか、熟慮する必要があることは当然です。

 放射線による検査や治療を受ける際、疑問があれば、目的や効果、どのくらいの線量を被ばくするかなどを医師や看護師に聞いてみるとよいでしょう。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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