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帰還後の賠償継続示唆 川内訪問の細野原発相

村民の質問に答える細野氏

 細野豪志環境相兼原発事故担当相は18日、1月末に帰村宣言した川内村を初めて訪れ、村民と懇談した。東京電力福島第一原発事故に伴う精神的な賠償について「帰ったとしても元の生活が取り戻せているわけではない。(帰還によって)大きな差が出てはならないと政府内で議論している」と答え、帰還後も賠償が継続されることを示唆した。

 帰村すると賠償が打ち切られるのでは、と不安に思う村民は多く、賠償の継続の有無が帰村に大きく影響するとみられている。細野氏は村民の質問に対し「期間や金額はまだ煮詰まっていない」とした上で、「しっかり補償されることが帰村につながる」との考えを示した。

 懇談会後、細野氏は「(帰還の有無にかかわらず)どちらを選択しても、それに応じた対応をすることが重要だ」と語った。

 帰村後の賠償継続を訴えている遠藤雄幸村長は「賠償は公平にすることが重要。政府内で、ある程度の方向性を見いだしていると感じる」と歓迎した。

 懇談会には村民約150人が参加。細野氏は「(昨年の)3月11日から(これまでを)振り返り最もうれしいことが(川内村の)帰村宣言。ここで生活していただくことが、日本の復興の大きな一歩になる。そのために全力を尽くしたい」と述べた。

 村民からは雇用や健康管理、福島第一原発の状況、医療、道路網の整備など、帰村後の生活を不安視する声が相次いだ。

 健康管理について細野氏は「福島医大を拠点に、健康不安に応えられるネットワークづくりを進める」との考えを示し、一つの考えとして各地にある保健センターの対応力を高めるとした。「国と県で具体的な協議に入っている」とした。

 懇談会に先立ち、細野氏は4月から再開する小中学校の除染状況などを視察した。村立診療所などが入る複合施設「ゆふね」では、本や本棚を拭く除染作業をしていた村復興事業組合の女性従業員を激励した。

 川内村は原発事故後、役場機能を郡山市に移した。昨年4月に警戒区域と緊急時避難準備区域(昨年9月に解除)に指定され、約3千人の村民のうち、現在は約200人が村で暮らしている。

 1月31日に役場機能を移した9町村のトップを切り、ふるさと帰還を宣言。4月から村役場、小中学校、保育園、診療所を村内で再開する予定。

カテゴリー:福島第一原発事故

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