東日本大震災

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文化の殿堂 震災越え復活 県文化センター9月、郡山市民文化センター18日 

9月29日に再開する見通しとなった県文化センター

 東日本大震災で大きな被害を受け、復旧が待ち望まれていた県文化センター(福島市)が、9月29日に再開する見通しとなった。施設を管理・運営する指定管理者の県文化振興事業団が29日、今後の日程を確認した。約2千人を収容できる郡山市民文化センターは今月18日に再オープンする予定だ。震災から1年を経てようやく県内の2つの大規模文化施設の全面復旧にめどが立った。これまで使えなかった他の文化施設も徐々に復旧しつつある。震災後に活動成果を発表する場が限られてきた文化団体の関係者に喜びと期待が広がっている。
 県文化センターは、震災で大ホール(約1750席)の天井が落下し舞台装置が壊れた。空調設備や3階展示室の天井も壊れるなど、大きな被害を受けた。昨年8月には小ホール(約380席)と2階会議室兼展示室など一部の利用を再開したが、1月から再び全館休館にして工事に入っていた。耐震補強工事も進めている。
 震災後、演奏会や発表会といったイベントはもちろん、県総合美術展覧会や県美術協会展など、センターを会場にしてきた歴史ある催しが開けなかった。県芸術文化団体連合会参与で県美術協会副会長の鈴木一朗さん(80)=福島市=は「昨今は暗いニュースばかりだったが、希望の光がともった。県文化センターでこれまで多くの重要な行事が開かれてきたことを考えると、再開は本県文化の復活の象徴になる」と喜ぶ。
 県文化振興事業団の担当者は「これまで多くの利用者に不便をお掛けしたが、ようやく再開のめどがついた。催し物の誘致に努めたい」と力を込める。再開後すぐに中国・北京の故宮博物院(紫禁城)所蔵の名品を並べる「地上の天宮 北京・故宮博物院展」などが予定されている。
 工事の進み具合によっては再オープン日が遅くなることもあるが、同事業団は9月29日から平成25年3月31日までの利用申し込みを25日から受け付ける。問い合わせは事業課 電話024(534)9191。

■郡山市民文化センター全国合唱祭で幕開け

 18日に開く第17回全国合唱祭で再オープンする郡山市民文化センター。現在、最後の仕上げの復旧工事が急ピッチで進んでいる。当日は約1年ぶりに市民らの歌声がホールに響き渡る予定だ。
 東日本大震災で、約2千人を収容できる大ホールの天井が一部落下したほか、映写機のボルトが抜けるなど、文化活動を支えた施設は変わり果てた姿になった。工事期間中、職員は委託チケットの販売や新年度からの施設予約などに対応してきた。
 先月21日には合唱祭の入場整理券の配布が始まり、初日から大勢の合唱ファンがチケットを求めに文化センターに足を運んだ。3月16日までに内装工事が終わる予定だ。
 柳沼大太郎館長(61)は「郡山の復興を全国にアピールできる」と期待を込めている。

■福島体育館きょうから

 福島市の福島体育館は震災以降、休館が続いていたが復旧工事がようやく終わり、1日に再開する。併設されている市武道館も4月には利用が再開できる見通しとなった。ただ、復旧できたのは体育館のアリーナ部分のみ。観覧席をはじめ会議室、トレーニング室などは引き続き利用できない。
 相馬市の市民会館は震災で天井落下や壁面損壊などの被害を受け、使用が禁止されているが、震災前の平成22年5月から新しい市民会館建設の計画を進めていたため、年度内着工に向けて準備を進める。

■県内25施設を国が復旧補助

 県内では県文化センターをはじめ25の公立文化施設が、国の「公立文化施設災害復旧事業」の補助対象となった。郡山市民文化センター、いわき市のいわき芸術文化交流館アリオス、白河市民会館などが含まれ、復旧につながっている。

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