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南相馬 来月にも3区域 政府の避難区域見直し 飯舘は5月上旬に再編見通し

 東京電力福島第一原発事故の避難区域見直しで、南相馬市の「警戒」「計画的避難」両区域は4月中にも「避難指示解除準備」「居住制限」「帰還困難」の3区域に再編される。全村が計画的避難区域に指定されている飯舘村は早ければ5月上旬に、3区域に分かれる見通し。政府が23日、両市村とそれぞれ協議し大筋で合意した。川内村に続き再編の方向性が固まった。一方、政府は同日、浪江町とも話し合ったが、町側が住民の生活支援策を示すよう求め、区域見直しは先送りとなった。

 南相馬市は放射線量に応じて、小高区東部と原町区南部の警戒区域が解除準備区域に、市内西部から南西部にかけて居住制限、帰還困難の両区域に再編される見通し。警戒区域内の事業者から早期の操業再開を望む意見が強く、4月中の再編に向け住民への説明を急ぐ。30日に開かれる政府原子力災害対策本部で新たな区域が決まる見通しだ。

 23日、市役所で行われた政府の原子力災害現地対策本部の富田健介審議官との会談で桜井勝延市長は、放射線量により厳格に区域分けするのではなく、集落や「大字」「字」単位の設定も認めるよう求めた。桜井市長は会談終了後、「防犯体制の整備などが課題になる」と述べた。

 飯舘村は佐須など北部地域が解除準備区域、役場などがある村中央部が居住制限区域、長泥、蕨平、比曽などの南部地域が帰還困難区域にそれぞれ再編される公算が大きい。村は4月上旬から2、3回程度、住民説明会を開き最終判断するが、早ければ5月上旬に新たな区域分けとなる。

 富田審議官と福島市の飯舘村役場飯野出張所で会談した菅野典雄村長は、政府が「字」単位にこだわらず行政区単位の再編も認める姿勢を示したとして3区域への見直しに理解を示した。さらに、政府に除染の徹底や詳細なモニタリング結果提示に加え、帰還困難区域への住民の立ち入りを認めるよう求めた。

 菅野村長は完全に了承したわけでないと前置きしながらも、記者団に「地元の意向をある程度受け入れてもらえた」と感想を語った。

 一方、浪江町の馬場有町長は二本松市内で富田審議官と会談した。町側が求めている賠償や社会基盤の復旧などを含めた住民への支援策を政府側が提示しなかったことから、区域見直しの議論は先送りされた。馬場町長は報道陣に、「非常に不満。区域の見直しありきではない。町民が帰還しても、ライフラインが整備されていなければ住めない」と強調した。

 田村市は28日、同市都路町の警戒区域再編に向けた住民説明会を開く。

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 政府は年間の放射線量が20ミリシーベルト以下の地域を避難指示解除準備区域、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下を居住制限区域、50ミリシーベルト超を帰還困難区域とする方針。

カテゴリー:福島第一原発事故

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