東日本大震災

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今を生きる 避難先で指導再開 心軽やか華麗にステップ 郡山 生きがい取り戻す

社交ダンスの指導をする佐々木さん(中央)

■双葉スポーツダンス連盟代表 佐々木実さん61
 「さぁ、いくわよ~」。優しい掛け声とともにパートナーの女性と手を取り合う。郡山市富田町のおだがいさまセンターで17日、社交ダンス教室が始まった。講師は双葉スポーツダンス連盟代表の佐々木実さん(61)。浜通りの公民館などで指導して十数年になる。東日本大震災後、初めてのレッスンに臨み、真新しいバレエシューズで軽やかなステップを踏んだ。
 自宅のある双葉町から避難し、川俣町、猪苗代町を経て昨年10月に郡山市富田町の仮設住宅に落ち着いた。ずっと踊りたかった。場所を借りて、1人で練習を続けてきた。広い床があるセンターが2月に完成する。同じ敷地にある富岡町仮設住宅で当時自治会長だった渡辺喜助さん(77)から「講師になっては」と勧められた。喜んで応じた。
 17日、富岡町民ら約20人にボックスルンバなど基礎的なステップを紹介した。ほとんど初心者ばかり。なかなか振り付けを覚えられない。疲れの出始めた参加者に「夜明けは近いわよ」と励ました。
 男性、女性にも親しみやすいようにと、柔らかい口調のアドバイスを心掛けている。参加した富岡町の主婦大岩チエ子さん(77)は「冗談交じりの教室で楽しかった。続けていきたい」と喜んだ。火曜日が練習日だ。
 双葉町ではクリスマスの恒例行事として仮面舞踏会を催してきた。今年の12月は教室の仲間とダンスパーティーを楽しめたらと思う。「まずは一歩を踏み出せた。やっぱり、ダンス指導は自分の生きがいです」。うれしそうに汗を拭った。

カテゴリー:連載・今を生きる

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