東日本大震災

「3.11大震災・断面」アーカイブ

  • Check

【県南・会津への給付】東電賠償支払い不透明 対象者どう確認 鈍い対応住民やきもき

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域外の住民の精神的損害賠償で、県南地方の妊婦と子どもに対する東電の賠償金支払いは、いまだに見通しが立たない。行政側からどのような住民情報を提供されるか不透明なためだ。東電賠償の上積みでもある県による県南・会津26市町村への給付金は7月にも支給が開始される見通し。賠償と給付金支給の時期がずれることで混乱も予想される。

■個人情報
 東電は県北・県中などの23市町村の住民への賠償金支払いと同様に、市町村から住基ネットなど対象者名簿を入手する方針。
 ただ、対象者名簿には個人情報が含まれるため、対象市町村との慎重な協議が続いているのが現状だ。東電関係者は「提供を受ける名簿の内容によっては妊婦かどうかの確認に手間取る可能性がある。できる限り早く対応したいが、現時点ではいつから支払えるか分からない」と明かす。
 東電は県の給付金の原資として県原子力被害応急対策基金に30億円を寄付する。しかし「賠償金と合わせて寄付することになる」とし、時期には言及していない。原子力損害賠償紛争審査会の中間指針に盛り込まれなかった、全県の1月以降の対応も白紙だ。

■逆転現象
 東電の賠償金支払いに先立ち県の給付金が支給された場合、県南地方の妊婦と子どもが手にする額は10万円。本来は給付金と賠償金を合わせて30万円となるが、会津地方の妊婦と子どもが受け取る県の給付金の20万円より当面、少なくなる。一時的だが、逆転現象が起きる。東電賠償と県の給付金の内容は【表】の通り。
 小学5年生の子どもを持つ棚倉町の主婦(42)は「なぜいつまでも賠償の支払いが決まらないのか。東電の煮え切らない態度に怒りを感じる」と一刻も早い対応を求めている。

カテゴリー:3.11大震災・断面

「3.11大震災・断面」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧