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【県産米の全袋検査】運搬費も負担 市町村 場所確保に苦慮

 東京電力福島第一原発事故を受け県が実施する平成24年産米の検査をめぐっては、市町村が検査に適する場所の確保に苦慮するなど課題が浮き彫りになっている。県は検査場所までのコメの運搬費用について、東電からの支払いを受けるまで地元で立て替えるよう求めているが、市町村からは「自治体の予算運営が厳しい上、東電が運搬費用を捻出する保証はない」と指摘も出る。

■条件満たすか
 県がまとめた検査機器の配置案は【表】の通り。最多の17台が配置される郡山市の担当者は「機器が多くなれば設置場所探しが難しくなる」と頭を抱える。
 検査はベルトコンベヤーに米袋を乗せ、測定器に通す。測定値が空間放射線量に左右されないよう、線量が安定した室内で行う必要がある上、大量のコメを置くためのスペースも確保しなければならない。4台が配置される福島市は民間施設の借り上げを想定しているが、条件を満たす場所を確保できるかどうかは不透明だ。
 さらに、同市農政部の担当者は、コメを積んだトラックが頻繁に出入りするため、周辺住民から苦情が出ることを心配している。

■地域任せ
 検査は市町村ごとに設置される「地域の恵み安全対策協議会」が担う。県の補助金で機器を自ら購入し、コメの運搬や検査の順番を調整する。
 県は各協議会に機器購入代とは別に、運営費100万円を交付する予定。機器操作に関わる人件費に充ててもらう考えだが、倉庫賃貸料、コメの運搬費などは想定していない。県として財源確保が難しいためで、予算超過分は各協議会がそれぞれ東電に賠償を求める。
 県北地方の市の担当者は「運搬費は生産者に実費負担してもらうしかない。賠償請求が発生した場合、手続きは県が行うべき」と不満を漏らした。

カテゴリー:3.11大震災・断面

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