東日本大震災

  • Check

農業共済組合の統合検討 連合会が年度内に具体案

 県農業共済組合連合会は、現在の県内9組合を1組合に統合する方向で検討に入る。22日、福島市で開いた総会で決めた。農業生産と組合員の減少に対応し組織の財務体質を強化。特に東京電力福島第一原発事故に伴い一部事業を停止した双葉地方農業共済組合の事業継続を図る狙いがあり、早期対応が必要と判断した。平成24年度中にも新組織の体制、人的配置など具体的な統合案を固め、今後3年間で統合時期の目標を定める見通しだ。
 連合会は、県内9組合が1組合に統合した場合、共済金支払いなどの業務に的確に対応できる部署、出先機関の在り方について検討する。統合により業務が減るとみられる事務部門の職員をサービス部門に異動させ、農家の対応に当たる案などが浮上している。既に1組合となった東京、群馬など6都県の取り組みを調査し、将来にわたり安定した運営を継続できる組織体制を探る。
 連合会は6月から、新たな役員体制がスタートする。任期の平成27年5月までに統合の目標時期を決定し、準備作業を本格化させる考え。統合が実現すれば連合会は組合に吸収される形となる。
 9組合の組合員数は計7万4302人(今年3月末現在)で、10年前の平成14年から2万人近く減少した。本県をはじめ、全国の組合職員の人件費に充てる国庫負担金総額が24年度は387億円で、2年前に比べ32億円減少したことも合理化を目指す背景にある。
 さらに、原発事故により組合員が避難する双葉地方農業共済組合は現在、水稲などの共済業務を中止しており今後の業務継続は不透明な状態。県内各組合が一本化すれば被害が大きい相双地方の共済事業を全県的な態勢で支えることができる。
 農業共済は農業災害補償法で制度の枠組みが全国的に統一されており、統合した場合でも農家の掛け金や共済金支払いに影響はない。各組合は病害虫の防除作業、機器類の貸し出しや購入助成、獣医師による指導などの業務を地域の特性に合わせて独自に展開している。経営効率化の中で継続する事業は絞られることも考えられ、農家にとって一番の懸念となりそうだ。
 連合会の総務部は「地元に根付いた各組合の事業をいかに継続するか、その判断が課題となる」とみている。
 一方、農林水産省経営局は統合について「運営を合理化し、安定した事業を続けるには、1県1組合化が望ましい」との見方を示している。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧