東日本大震災

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父子の味 福島で再び 中国料理「桃源」経営の高野さん

避難生活を経て、福島市で営業を再開した(左から)高野敬喜さん、澄恵さん、修平さん

 富岡町仏浜で中国料理「桃源」を営んでいた高野敬喜さん(58)、修平さん(28)父子は、福島市で営業を再開した。東日本大震災の津波で富岡町の店舗は流された。東京電力福島第一原発事故のため避難、1年2カ月の時を経て店をよみがえらせた。以前と変わらぬ味を目当てに大勢の町民らが訪れ、昼食時は行列ができるほど。2人は「家族そろって再開できたことがうれしい」と声をそろえた。
 敬喜さんは昭和50年に店を始めた。54年に澄恵さん(57)と結婚。店が大きくなるにつれ、次男の修平さんと修平さんの妻・沙織さん(27)らも手伝い、JR富岡駅前の人気店となった。
 昨年3月11日、昼食の片付けを終え店舗近くの自宅で休憩中、地震が起きた。
 店と自宅は津波にのまれ、原発事故のため桑折町の借り上げ住宅に避難した。敬喜さんは36年間守り続けた店を失い、しばらくは立ち直れなかった。
 福島市の中華料理店で働く修平さんが「一緒に店を再開したい」と切り出した。敬喜さんは当初は断ったが、修平さんの熱意に背中を押され、3月に再開を決めた。
 2日に再開した「桃源」は富岡町時代の3分の1ほどの約20席。一番人気の「レバニラ炒め定食」やオリジナルの「スタミナ定食」などをそろえ、近所の住民にも人気だ。敬喜さんは「最初は手伝うだけのつもりだったが、料理人魂に火が付いた。数年は頑張りたい」と前を向いた。
 店の住所は福島市西中央2丁目97ノ4。営業は午前11時から午後3時までと、午後5時から午後9時まで(午後8時30分ラストオーダー)。火曜定休。電話は024(531)8844へ。

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