東日本大震災

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仮置き場に国有地提供 福島復興再生基本方針素案判明

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの県土再生を目指す政府の「福島復興再生基本方針」の素案が24日、明らかになった。除染を迅速に推進するため、汚染廃棄物の仮置き場として国有地の提供を検討することを明記した。県民の健康管理では、子どもを対象にした、がん検診で必要な処置を講じるとした。県が強く求めた常磐自動車道など交通網の整備が盛り込まれる一方、企業立地促進に向けた補助事業の財源確保は見送られるなど課題も残った。

■企業立地促進補助事業 財源確保見送り

 福島復興再生基本方針素案に盛り込まれた施策や検討事項の主な内容は【表】の通り。
 仮置き場として国有地を提供する案を示したのは、政府が大熊、双葉、楢葉の3町への設置を打ち出した中間貯蔵施設整備について議論が進まない中、仮置き場の確保に苦慮する市町村が多いことを踏まえての対応。土地の賃借料を支援する内容も盛り込んだ。
 県民の健康管理では、子どもを対象にした中長期的ながん検診の推進の他、全県民の放射線影響調査、避難者らへの中長期健康管理調査などで必要な措置を講じる。
 富岡、大熊、双葉、浪江の各町で検討が進められている「仮の町」構想では、受け入れ先となる自治体との間で協議が円滑に進むよう支援する方針。
 方針策定に絡み県は政府に細かな修正も含めて200カ所余に上る要望を提出した。これを踏まえて、双葉地方の復興に不可欠な常磐自動車道常磐富岡-南相馬間建設再開や、JR常磐線の早期復旧について必要な対策を取る方針が明記。県の掲げる原子力に依存しない社会を目指す理念を尊重するとした。
 一方、採択留保が123件発生した県の「ふくしま産業復興企業立地補助金」への財政支援は盛り込まれなかった。福島第一原発の廃炉に伴い減収となる電源立地交付金に代わる財政措置は「平成25年度予算で検討する」との表現にとどまり、恒久的な財源となるかどうかは不透明だ。
 県は市町村の素案に対する意見を求め、6月上旬に県の考えと併せて政府に提出する。国は県民の意見を募るパブリックコメントを実施し、同月下旬に閣議決定する見通しだ。

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