東日本大震災

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建設時の安全対策不十分 福島で原子力学会シンポ

原発事故や安全対策について意見交換したパネルディスカッション

 東京電力福島第一原発事故をテーマにした日本原子力学会のシンポジウムが26日、福島市のコラッセふくしまで開かれ、非常用発電機を海側のタービン建屋地下に置いたために津波の浸水で電源喪失に至ったことについて、東電関係者は「設計上の大きな反省点」と述べ、建設当時の安全対策が不十分だったとの認識を示した。
 原発事故の技術的側面をテーマとするシンポジウムを本県で開催したのは初めて。田中知日本原子力学会長があいさつし、パネルディスカッションで学会員と東電関係者が参加者の質問に答えた。
 第一原発では米国式に習ってタービン建屋に非常用発電機を設置。津波で電源を喪失した。質問者から「人災ではないか」と問われ、福田俊彦東電原子力品質・安全部長は「津波が原発敷地まで来るとは想定していなかった」と説明。山下和彦東電福島第一対策担当部長は「思慮が足りなかった」と釈明した。
 原子力学会の山口彰大阪大大学院教授はアクシデント・マネジメント(現場での緊急時応急対策)について「対応の手順にこだわるより、消防車など緊急時に使えるもの、できることを可能な限りリストアップすることが大切」と指摘した。

■4号機建屋「傾いていない」
 山下氏は福島第一原発の現状を報告した。4号機の原子炉建屋について、使用済み燃料プールの水面などを計測した結果、水平が保たれているとして「建屋は傾いていないことを確認している」と強調した。
 東日本大震災と同程度の震度6強の地震が発生しても「各号機の原子炉建屋全体には十分な耐震安全性がある」と従来からの見解をあらためて示した。

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