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高割合でセシウム吸収 微細藻類「イシクラゲ」 いわき明星大准教授ら調査

乾燥させたイシクラゲを手にする佐々木准教授

 道端や庭先などに自生する微細藻類の一種「イシクラゲ」が土壌の放射性セシウムを高い割合で吸収しているとみられることが、いわき明星大科学技術学部の佐々木秀明准教授(38)と、健康食品製造販売会社「マイクロアルジェコーポレーション」(岐阜市)との共同調査で分かった。今後、放射性物質を除去する効果を含めた実証実験を進め、除染に応用できるかどうかを探る。

■実証実験進め除染応用探る
 イシクラゲは国内各地の地表やコンクリート面などに張り付いて生息する「原核生物」。調査グループは昨年8月から県内外25カ所の土壌に自生しているイシクラゲを採取。水洗い、乾燥、粉砕後に放射線測定器で測定したところ、最高で1キロ当たり102万2000ベクレルの放射性セシウムが検出された。
 さらに、放射性物質が未検出のイシクラゲを汚染された砂を敷き詰めた実験容器内で栽培する実験では、30日後に1キロ当たり約7500ベクレルの放射性セシウムを吸収していた。土壌のセシウム濃度とイシクラゲに取り込まれる濃度の比率を示す移行係数は最高約0・7で、他の植物などと比べて移行率は高かった。佐々木准教授によると、イシクラゲの栄養源となるカリウムの化学的性質が放射性セシウムと似ていることが要因とみられる。
 ただ、雨や風でイシクラゲに降り注いだ放射性セシウムが吸収されている可能性もあるため、今後は汚染土壌でイシクラゲを培養する実証実験で除染効果などを確かめる。
 佐々木准教授は「乾燥したイシクラゲを土にまくことで、除染できる可能性もある。少しでも役立てられるよう研究を進めたい」と話している。

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