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今を生きる 販売20万個突破 全国からの支援に感謝 施設復興懸けたカンバッジ

和気あいあいとカンバッジを作るえんどう豆利用者

■南相馬、楢葉 南相馬ファクトリー

 南相馬市と楢葉町の6つの障害者施設でつくる南相馬ファクトリーが全国で販売する「つながり∞(無限)ふくしま カンバッジ」が、20万個を超えた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から施設復興を懸けて昨年8月に設立した組織の新事業。注文の窓口になっている南相馬市原町区の自立研修所えんどう豆の佐藤定広所長は「全国の支援のおかげ」と原発被災地の施設を救った"無限の輪"に感謝している。
 原発事故で30キロ圏内は障害者が立ち入らないよう要請され、大半が避難した。長期化する避難に疲れ、自宅に帰る人が増えた。えんどう豆は昨年6月に再開、障害者を受け入れた。しかし、取引先の多くが避難して仕事が激減、販売していた野菜も放射能汚染で栽培できなくなった。
 震災後に設立されたJDF被災地障がい者支援センターふくしまのスタッフと仕事の企画を打ち合わせているとき「音楽イベントで作ったことがあるカンバッジ製作を」のアイデアが出された。市内の施設も、同じ悩みを抱えていた。6施設約160人がチームを組んで「南相馬ファクトリー」が8月から動きだした。
 参加したのはえんどう豆と市内のはらまちひばりワークセンター、あさがお、ビーンズ、ほっと悠、いわき市に避難している楢葉町のふたばの里。デザインを印刷した紙を型抜きし機械で金具をプレス、ピンを付けて完成。利用者が和気あいあい手分けして作業に当たる。除染と復興をイメージしたヒマワリのデザインや利用者がデザインしたものを含めて約80種類を作った。バッジが入った袋にはヒマワリの種を入れた。
 南相馬市を訪れたボランティアから口コミで広がり、全国の市町村、企業、福祉施設から100個1箱単位の注文が舞い込んだ。ミュージシャンの矢井田瞳さん、「くるり」などからも特注が寄せられ、大ヒット商品になった。バッジは1個150円から200円。1個40円が収入になる。利用者の収入が震災前に戻った施設も出てきた。
 新製品の相馬野馬追カンバッジも製作した。同市の水彩画家でJRA馬の絵展で大賞を獲得した朝倉悠三さんがかわいい騎馬武者のイラスト7種類を描いてくれた。大小3個セットの500円で、道の駅「南相馬」などで販売している。注文は100個単位。受付は同市原町区のえんどう豆 電話0244(23)4177。

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新発売の相馬野馬追カンバッジ

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