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白河に保管施設整備へ 警戒区域内文化財 県教委が来月から数千点搬出

 東京電力福島第一原発事故に伴い警戒区域に残された文化財の保管先の問題で、県教委は29日までに、福島県白河市の県文化財センター白河館「まほろん」の敷地内に保管施設を年度内に整備することを決めた。8月から搬出を開始し、相馬市の旧相馬女子高に一時保管。施設完成後に運び一般公開する。当初、保管場所に検討していた同校は湿度管理などに課題があり、条件が整った施設を検討していた。
 保管施設は平屋のプレハブ式で、敷地内に8棟を建設する。一棟の広さは学校の教室程度とし、一般の文化財資料館などと同じように温度や湿度の管理を徹底する。建設費は約1億2000万円。
 対象は全域が警戒区域となっている富岡、大熊、双葉、浪江の4町の資料館や公民館にある古文書や土器で、数千点に上る見込み。
 県教委は区域内からの文化財の運び出しを8月中に始める。当初は5月ごろの予定だったが、区域内の資料館などの放射線量測定、梱包(こんぽう)などの手配に時間がかかり、夏にずれ込んだ。搬出と施設建設を年度内に完了させる予定だ。
 旧相馬女子高は文化財の仮置き場とする。区域内から搬出した文化財を一度集約し、破損状態などを確認。必要であれば修理し、最終的に白河市の施設に運ぶ。
 ただ、4町が持つ文化財は膨大なため、全ての搬出は難しいとみている。県教委は文化的価値が高い町指定の文化財や、古文書など傷みやすい資料を優先する方針。保管する文化財は一般公開し、郷土の歴史や文化の継承につなげる。
 原発事故発生後、警戒区域内からの文化財持ち出しは国、県指定が優先され、市町村が指定する文化財は手つかずの状態だった。

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