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今を生きる ちぎり絵新たな仲間と 仮設住宅がアトリエ 秋の文化祭楽しみ

ちぎり絵の制作に励む横田さん(右から4人目)ら7人

■富岡から郡山に避難 横田シゲ子さん 79
 郡山市緑ケ丘の仮設住宅。富岡町から避難している横田シゲ子さん(79)方に午前9時ごろ、同じ仮設住宅の主婦仲間が集まる。住宅の一室は夕方まで「ちぎり絵のアトリエ」に変わる。横田さんは仲間6人にちぎり絵を教えながら、新作の風景画に取り組む。秋に開かれる緑ケ丘地区の文化祭に、仲間と共に出展するのを楽しみにしている。
 横田さんのちぎり絵の制作歴は20年以上。東日本大震災の前には、富岡町小浜の「小浜趣味の会」で講師を務めていた。昨年6月に仮設住宅に入居、一時帰宅で自宅から道具を運び出した。仮設住宅で仕上げた作品は30枚以上になる。
 仮設住宅では、仕事や趣味を失い、時間を持て余す人も多い。今年5月、近所の友人に声を掛けた。色紙にデザインを描き、絵面に合うように和紙を貼る作業は、熱中すると時のたつのを忘れるという。
 渡辺正子さん(66)は「ここにいると、生き生きできる」、平田良子さん(64)は「あっという間に1日が終わる」と軽快にペンを進める。武神ヒサ子さん(78)は、昨年9月まで避難していた山梨県でお世話になった人に富士山の絵を贈るという。
 横田さんは、描きためた作品を避難生活の「記念」と前向きに考えている。1枚1枚の和紙に、離れている古里への思いを込めて、また新しい作品を作る。

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