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広野小、中は町内校舎で きょうから2学期

夏休み最後の日曜日。自宅の庭で水遊びを楽しむ(左から)圭汰君、茉洋ちゃん、颯人君

 県内の公立小中学校で27日から2学期が始まる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、いわき市の学校に間借りしていた広野町の広野小と広野中は約1年5カ月ぶりに町内の本来の校舎で授業を再開する。
 始業式に先立ち、午前9時から広野小で再開式が行われる。小中学生の他、一緒に再開する町保育所、広野幼稚園、町児童館の子どもたちが出席する。
 町教委によると、1学期終了時、広野小に68人、広野中に22人が通っていた。
 2学期からの学校再開に向け、町に住民票がある小学生275人、中学生は168人を対象に実施した意向調査では、通学を希望した児童・生徒は、広野小が65人、広野中が30人。それぞれ2割程度にとどまるが、広野中は1学期に比べ生徒数が増える見通しだ。
 いわき市内の仮設住宅から通う児童・生徒のために、町は27日からスクールバスを運行する。

■友達と遊べるのが楽しみ 先月帰還猪狩圭汰、颯人君

 「子どもと向き合い分かりやすい言葉で説明し話し合った。家族5人全員が納得し自宅に戻ることを選んだ」。昨年8月から1年間住んだいわき市の仮設住宅を離れ、今年7月にJR広野駅近くの自宅に帰った会社員猪狩謙一さん(43)は自宅の庭で元気に遊ぶ長男圭汰君(10)=広野小4年=、次男颯人君(9つ)=同3年、長女茉洋ちゃん(3つ)を見詰めた。
 昨年の東京電力福島第一原発事故後、子どもたちは妻真澄さん(35)の神奈川県の実家に一時避難したが、2学期から、いわき市の学校に間借りしていた広野小に戻った。家族5人ようやく顔をそろえたが、仮設住宅のストレスは想像以上だった。「怒りっぽくなったり、食欲がなくなったりした。会話は自然に小さな声になった」と振り返る。
 猪狩さんは放射線に関する講演会などに夫婦で積極的に参加し、少しずつ基礎知識を学んだ。芝や土を入れ替えた自宅周辺の放射線量は毎時0.05~0.08マイクロシーベルトだ。放射線量、将来、ストレス、家族などさまざまな課題を家族で話し合い、総合的に判断して家に戻る決断をした。
 広野小が大好きという圭汰君と颯人君。「友達と遊べるのが楽しみ。サッカーもうまくなりたい」と新学期を心待ちにする。屈託のない子どもたちの笑顔に帰還は正しかったと猪狩さんは信じている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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