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今を生きる 江戸しぐさを紹介 「相手に優しく、親切に」 思いやりの大切さかみしめる

全国一に輝き喜ぶ吉田委員長(前列中央)ら報道委員と亀岡教諭(後列右)

■全国中学校放送コンテストラジオ番組部門で全国一 勿来一中報道委員会
 「学校で実践する『江戸しぐさ』の考えは震災時に国民が人を思いやった気持ちとつながっていた。取材し、音声に残した考え方を大切にし、今後の生活に生かしたい」。20日に東京都内で開かれた第29回NHK杯全国中学校放送コンテスト決勝審査。ラジオ番組部門で、勿来一中の「江戸っ子の心意気!」が最優秀賞に輝いた。NHKのホームページによると本県勢として初の全国一だ。震災の様子を映像に収めた「あの日から」もテレビ番組部門全国5位に相当する優良賞に選ばれた。制作した報道委員会の生徒は喜びの中で震災時に感じた思いやりの気持ちの大切さをあらためてかみしめた。
 両作品は報道委員会の委員のうち3年の吉田紗衣委員長(14)を中心に3年遠藤萌々さん(15)、2年の岸波佳奈子さん(14)と安島里恵さん(14)、1年の安倍実咲さん(12)と大内悠里さん(12)の6人が制作した。「江戸っ子の心意気!」は7分間の作品だ。生徒が江戸時代にタイムスリップしたという想定で、「七三歩き」や「相手に優しく、親切に」などのしきたりやしぐさ、考え方について紹介している。企画段階では、震災のことも取り入れていたが、あえて震災について触れない作品に仕上げた。
 一方、「あの日から」は8分間の作品の中で、震災以降、自分たちの生活の中で変わったことや変わらないこと、新たに生まれたことなどを映像と生徒へのインタビューでまとめた。ありのままに残すことを考え、実際に沿岸部などで収録した。
 6人は6月以降、それぞれ部活動などの合間に時間をつくり、1カ月で作品を完成させた。雑音が入らないよう他の部活動の練習がない時間に収録したという。
 ともに、7月の県大会で全国の出場権を得て、8月上旬の全国大会の予選も突破していた。
 顧問の亀岡点教諭(47)は「配役やインタビューなど生徒の個性が生きた。評価してもらえて良かった」と話す。吉田委員長は「普段学校生活で心掛けている『江戸しぐさ』を新入生や多くの人に知ってもらおうと制作した。全国一になれてうれしい。地域が震災から復興していく上で江戸しぐさを知ってもらえれば」と顔をほころばせた。

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