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「6年後帰還」に政府難色 富岡町の区域再編調整難航

 東京電力福島第一原発事故の避難区域再編で、住民の一律賠償を条件に年内にも区域再編する方針の富岡町と政府との調整が難航していることが分かった。帰還時期をめぐり、町は一律賠償を実現するため原発事故から6年は帰らない方針を決めているが、政府は「他町との公平性を考える必要もあるのではないか」と難色を示し始めた。区域によって住民の帰還時期が異なれば、一律賠償の前提が崩れる。区域再編が終わっていない他の町村にも波紋が広がる可能性がある。
 政府の賠償基準では、原発事故から避難指示解除まで6年を超えた場合、事故前の不動産価値の全額を賠償することが明示された。避難指示の解除時期は市町村の決定を踏まえて政府が最終判断することになっており、町は6年間は全域で帰還しないと宣言することで「実質的には賠償の差はなくなる」と判断、政府の再編案を受け入れる方針を示していた。
 内閣府原子力被災者生活支援チームの担当者は解除時期をめぐって町との調整が難航していることを認めた上で、「特定の町が賠償で有利になった場合、他の自治体との公平性が確保できるかどうかを考慮する必要がある」とし、「一刻も早く帰還したい住民もいると聞いている。住民の意見をもっと聞かなければならない」との考えを示す。
 遠藤勝也町長は29日に郡山市で開かれた町行政区長会で「政府には、できるだけ早くインフラを復旧して(6年を待たずに)住民を帰還させたいという意見がある。町の現実を見ていない」と述べた。一律賠償について「政治生命を懸けてもやるつもり」と強調した。

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