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いら立つ姿も 「被ばく線量がぱんぱん」 吉田所長 東電テレビ会議映像公開

 原発事故対応の最前線にいた吉田所長がいら立ち、本店に支援を求める姿も克明に映し出されていた。

 14日午後1時ごろ。3号機の水素爆発から約2時間後、吉田所長は本店に訴え始めた。

 「(1号機と3号機の)二つの爆発があってね、職員がですね、落ち込んでるんですよ。かなり士気が衰えていると思います。被ばく線量がぱんぱんになってきてますので、配慮お願いしたい」
 清水社長が「可能な範囲で対処しますので、何とか今しばらく頑張っていただく」と激励すると、「はい。ありがとうございます」と答えた。

 「私がばっーて言ってるんで、かなり浮き足だった状態になってます。ごめんなさい。ちょっと、落ち着きましょう。一回深呼吸して、冷静になって。じゃあ、みんなで深呼吸しましょう」と自らに言い聞かせるように訴える場面もある。

 しかし、2号機格納容器の圧力上昇という危機が迫った14日午後4時すぎには、再びいら立つ。本店から、圧力低減に向けたベント作業の進捗(しんちょく)状況を問われ、社員に確認すると、社員は「まだです、作業やってます。ちょっと待ってください」と返事した。「ちょっと待ってじゃ分からないんだよ。だから、脇に置いておけって。状況を確認する奴をさ」と早口で求める吉田所長の声は怒気を含んでいた。

 吉田所長は昨年12月、健康診断で食道がんが見つかり所長を退任。7月には脳出血で緊急手術を受けた。現在は執行役員原子力・立地本部付となっている。

■東電の社内テレビ会議映像 ぼかし、音声処理も
 福島第一原発事故が発生した3月11日から同15日まで、東京都内の本店、福島第一原発、同第二原発、大熊町のオフサイトセンター、柏崎刈羽原発(新潟)を結んだテレビ会議の映像。本店で録画した音声が録音されている49時間7分分と、福島第二原発で録画された音声なしの101時間35分分がある。当初、東電は社員のプライバシー保護を理由に公開を拒んでいたが、枝野幸男経済産業相の求めで方針を変えた。ただ、役員を除く社員が特定されないよう、ぼかしや音声処理が行われている。本店と福島市の福島地域支援室で9月7日まで、報道機関に公開されている。一般向けにも、東電ホームページで約1時間30分にまとめた概要版を公開している。

カテゴリー:3.11大震災・検証

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