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独自に安全基本原則策定 広島で日本原子力学会大会が開幕

東広島市で始まった日本原子力学会の秋の大会

 日本原子力学会は原子力安全の確保に向けた役割と責任を明確にし、原発事故を防ぐための原子力の安全基本原則(案)を独自に策定する方針を固めた。19日、広島県東広島市の広島大東広島キャンパスで同学会の秋の大会が始まり、標準委員会(委員長=宮野広法政大大学院客員教授)の原子力安全分科会が中間報告した。同委員会によると、学会が安全基本原則の策定に取り組むのは初めて。
 中間報告では安全基本原則(案)として「責任とマネジメント」「人および環境の防護」「放射線リスク源の抑止」の3項目を柱に掲げた。独自に放射線リスクから人の健康と環境を保護する「規制機関の役割」や「安全文化の醸成」を盛り込んだ。策定に当たり国際原子力機関(IAEA)の基本原則を参考にした。
 複数の対策を積み重ねる「深層防護」を基本的な考え方として、通常運転、事故、想定を超えた事象が起きた緊急時など状況に応じた、実施可能な手段の準備と明確な役割分担の必要性も示した。
 中間報告は「将来の我が国の原子力安全を考える」をテーマとした標準委員会セッションで行われた。大阪大の山口彰教授(環境・エネルギー工学専攻)が「自分たちで原子力安全について考え、議論する必要がある」と策定の意義を説明し「国内で共有できるものにし、東京電力福島第一原発事故を踏まえた安全基本原則として海外にも発信したい」と語った。
 安全基本原則(案)は10月に標準委員会が発表する予定で、今年度中に学会の理事会に諮るとしている。
 大会は21日まで開かれ、シビアアクシデント対策や低線量被ばくによる健康影響など780件の発表が行われる。

カテゴリー:福島第一原発事故

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