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今を生きる 復興へ祈り込め新作 展示会に出品植田駅前に設置へ

犠牲者の鎮魂と古里復興への願いを込めて「いざなぎいざなみ」を制作した北郷さん

■いわき出身の彫刻家 北郷悟さん59(東京芸大副学長)
 いわき市出身の彫刻家北郷悟さん(59)=東京芸大副学長、東京都杉並区=は、東日本大震災の犠牲者追悼と早期復興への祈りを込めた新作「いざなぎいざなみ」を作り、19日に東京・六本木の国立新美術館で開幕した美術公募展「第76回新制作展」に出品した。同展終了後はいわき市のJR植田駅前に設置することが決まっている。北郷さんは「日本全体に向けて被災地の思いを伝えるシンボルになればうれしい」と鎮魂と古里の早期復興を2人の神に託す。
 日本を創世した神として神話に登場する「いざなぎ」と「いざなみ」をモチーフにした。高さ210センチ、幅90センチ、奥行き70センチのブロンズ製。重さは約300キロある。
 前を向く2人の神のまなざしには力強さが宿っており、「いざなぎ」の体に描かれた三角の文様と「いざなみ」の体の流れるような波形から生まれるリズム感が印象的な作品だ。
 「東日本大震災に対する思いを後世に伝えなければならない」。言葉ではなく形で表現していくのが彫刻家の仕事だ。制作に約半年を費やした。
 JR植田駅前への設置は、いわき勿来ロータリークラブが地元出身の北郷さんに制作を打診していたことから、いわき市の「彫刻のある街づくり」の一環として実現した。10月8日に除幕式が行われる。
 「(この作品が皆さんにとって)新しい未来を感じさせる、明るい存在となればいい」と北郷さんは願っている。
 新制作展は10月1日まで。入場料は一般800円、学生無料。

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