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「今後5年帰還せず」決定 大熊町、復興計画議会で可決 来月にも区域再編

 福島県大熊町議会は21日の9月定例会最終本会議で、今後5年間は帰還しない方針を明記した町の第1次復興計画案を全会一致で可決した。東京電力福島第一原発事故に伴い避難している自治体が、長期間帰還しないことを正式に決めたのは初めて。町は住民の移転先となる町外コミュニティー「仮の町」の整備を目指す一方、帰還に備えて町内の拠点施設の除染やインフラ復旧などを進める。渡辺利綱町長は「古里の大地を取り戻すのが一番の目標だが、現実には線量が高い所が多く苦渋の決断だった。5年間を帰るための準備期間とし、帰れない人のための居住環境も整備していく」と述べた。
 計画では、おおむね今後5年間の町のあるべき姿を示した。国の避難区域再編案では、町の面積の約7割、町民の95%が住む地域が高線量のため最低5年戻れない「帰還困難区域」となる見通し。「居住制限」「避難指示解除準備」の両区域となる5%の町民だけ帰還しても生活は成り立たないとして、町は町内全域について避難区域再編から5年間は帰還しないと判断した。
 計画には、国が提示した避難区域再編案も盛り込まれており、計画が可決されたことを受け、早ければ来月中にも新たな避難区域に移行する方針。ただ、帰還困難区域を封鎖するバリケードの設置や町内パトロール隊の結成など防犯面での体制整備などが課題となる。
 再編に伴い、賠償手続きがスタートし、町民の生活再建に向けた動きも加速する。国は町に対し、家財を除く財物と精神的損害賠償は避難解除時期が同じであれば、どの区域も賠償額に差をつけない方針を示している。
 計画には町外コミュニティーの設置場所や中間貯蔵施設など、協議中の事案については盛り込まれておらず第2次計画で対応する。

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