東日本大震災

「連載・今を生きる」アーカイブ

  • Check

今を生きる 絵で"古里"励ましたい 遠野のサロンで個展30日まで 復興祈る心象画など30点

“古里”いわき市遠野町で個展を開いている大沼さん

■いわきで幼少期過ごす スぺイン在住の画家 大沼博暉さん 71
 「大震災と巨大余震で被害を受けた古里の皆さんにとって、私の絵が励ましになり復興への後押しになればうれしい」。いわき市遠野町で幼少期を過ごした画家、大沼博暉(ひろてる)さん(71)=スペイン・トレド在住=の個展「復興への祈りふるさと特別展」が23日、遠野町のサロン&ペンション・ミモザで始まった。30日まで。
 大沼さんは東京に生まれ昭和19年に父の古里、入遠野に疎開した。中学校卒業後、平の時計店に就職したが、夢を追って上京し、高校で絵画を学んだ。東京芸大進学を目指したもののかなわず44年、単身スペインに渡った。
 アルバイトに励み、創作に励んだ。トレドの街並みに引かれ40年以上描き続け、現在はトレド王立アカデミーの準会員に選ばれている。
 3日から8日まで東京・銀座、13日から19日まで奈良市で31回目の個展を開いた。東京展の際、遠野町出身でミモザを経営する折笠利文さんから作品展開催の要望を受け、快諾した。東京や奈良で展示した風景や心象風景、静物画など30点を飾っている。
 津波や東京電力福島第一原発事故のニュースはスペインでも何度も流された。町を襲う津波の様子にショックを受けた。仙台市の妹宅に置いてあった作品数10点が流された。震災後、気持ちが沈み集中できなかったこともあったという。それでも個展出品の絵を描き、数10点を仕上げた。東京や奈良の会場には、被災地から来た人が熱心に見入ってくれた。
 <これからも描き続けたい。震災に苦しむ人が私の絵で元気になってほしい>。思いは変わっていない。未来を感じさせる心象画も並べた。
 時間は午後1時から午後6時までで入場無料。24日午前と28日から30日までは大沼さんがミモザに滞在する予定。トークショーは29日午後2時から開かれ、お茶と菓子付きで1人1000円。問い合わせはミモザ 電話0246(89)4512へ。

カテゴリー:連載・今を生きる

「連載・今を生きる」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧