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県、廃炉監視へ独自組織 年度内にも 作業の安全など検証 実効確保に課題

 東京電力福島第一原発の廃炉作業の安全確認態勢の強化に向け、福島県は平成24年度内にも独自の監視組織を設置する方針を固めた。原子力、医学などの専門家に加え県民代表らで構成する考えで、安全確保対策を独自に検証し、協議の場を設けて問題点の改善を国と東電に求める。ただ、法的担保がない中、県からの提言をいかに実現させるかなど実効に課題も残す。
 27日開かれた9月定例県議会の本田仁一議員(ふくしま未来ネットワーク、田村市・田村郡)の代表質問で、荒竹宏之生活環境部長が明らかにした。
 監視組織のメンバーとして県は、原子力工学や放射線医療の専門家らを想定。県民代表については双葉郡関係者から選ぶことを検討する一方、県内全域から募る案なども視野に入れている。県原子力安全対策課を事務局にする。
 国の原子力規制委員会の田中俊一委員長(福島市出身)は、汚染水処理や溶融した燃料の取り出しなど廃炉作業に関する安全基準を新たに設け、監視を続ける方針を示している。県は有識者の知見を基に、委員会の検証内容を精査するほか、原発敷地外への放射能の影響、従業員の健康管理などについて検証し、県民に結果を公開する。廃炉作業が、国と東京電力が示している工程表通りに進んでいるか、進捗(しんちょく)状況についても確認していく。
 一方、県は原子力規制委員会と東電に協議の場を設けるよう求め、監視組織で浮上した問題点について厳しく追及する。廃炉を進める上では技術面、安全管理面でさまざまな課題が浮上するとみられ、地元からの指摘を安全対策に反映させる狙いがある。
 県原子力安全対策課は「廃炉作業について国や東電から説明を受けるだけではなく、県として安全対策を検証し、県民の不安や疑問に国や東電がしっかりと応えるような態勢づくりを目指したい」としている。

■県、安全協定の改定視野
 県は東京電力と結んでいる福島第一、福島第二両原発についての安全協定の改定を同社に申し入れることを視野に入れている。
 監視組織の議論や協議の場で浮上した疑問・問題点について、確実に改善する仕組みを協定に追加することなどを想定している。
 現在の安全協定は、トラブル時の立ち入り調査などが認められているが、平常時の運転を想定している。

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