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「仮の町」26市町村受け入れ意向 本社アンケート

 東京電力福島第一原発事故で避難している自治体の町外コミュニティー(仮の町)整備で、福島民報社は18日までに、仮の町構想を掲げる4町を除く55市町村の意向を確認するアンケートを実施した。約半数に当たる26市町村が「受け入れの意向がある」と回答。整備形態については14市町村が「分散型」、5市町村が「集中型」、4市町が「どちらでも可能」、3市町は「未定」とした。受け入れる理由として、避難自治体を県全体で支えるべきとする答えが目立った。
 調査は9月24日から10月5日にかけて、仮の町構想を掲げる富岡、大熊、双葉、浪江の4町を除く55市町村を対象に実施し全市町村から回答を得た。各市町村の意向と希望する整備形態は【表】の通り。
 仮の町整備を「受け入れる」と回答したのは、9月に開催された仮の町に関する国と県、関係市町村による初の会議の席上、前向きな考えを示していた福島、会津若松、郡山、いわき、二本松の5市の他、須賀川、田村、南相馬、伊達、本宮の5市と、県中、県南地方を中心とした16町村。原発事故に伴う避難者の仮設住宅がある20市町村のうち、14市町村が仮の町のための災害公営住宅も受け入れるとした。
 受け入れる理由を聞いたところ、「同じ被災自治体として協力は当然」(南相馬)、「(県内からの)人口流出歯止めには助け合いが必要」(鏡石)、「県内市町村一丸で取り組む必要がある」(西郷)などの意見が挙がった。
 仮の町の形態では、受け入れる方針を明らかにした26市町村のうち、福島市、いわき市、会津若松市、田村市などが災害公営住宅などを複数箇所に分ける「分散型」を希望した。二本松市、大玉村などが「集中型」、伊達市などが「どちらでも可能」と答えた。
 分散型を望む理由は「集中型では用地確保が困難」(福島)、「都市計画、市民生活への影響の観点から、分散して建設するようが良い」(いわき)などだった。二本松市は「(避難自治体の)コミュニティーを損なわないよう配慮する必要がある。拠点が何カ所にも分散するより、まとまった土地が良い」とした。
 一方、受け入れはできないとした理由は「用地確保が困難」(桑折)、「優良農地の宅地化が難しい」(湯川)などだった。「どちらとも言えない(未定)」と回答したのは喜多方市など。ただ、喜多方など複数の市町村は要請があれば前向きに検討するとした。
 未定と回答したのは会津地方の自治体が多い。「豪雪地帯で、土地もない」(金山)、「人口規模が小さく対応しきれない」(檜枝岐)などが主な理由。

■「ありがたい」「心強い」構想4町首長ら
 福島民報社のアンケートの結果について、富岡町の遠藤勝也町長は「多くの市町村が受け入れを表明してくれたことは大変ありがたい。集中型を希望する町民が多いとみられるが、土地の確保など受け入れ側に負担を掛けないように進めたい」と語った。
 「長期間戻れない中で心強い」と話す大熊町の鈴木茂副町長は「集中型と分散型はそれぞれ長所、短所がある。地域に溶け込み、町民が孤立しないことが必要」と強調した。
 双葉町の井戸川克隆町長は「皆さんに心配していただき、感謝したい」と述べた。仮の町については町復興まちづくり委員会が検討しており、「委員会の議論を踏まえて判断する」とした。
 浪江町の檜野照行副町長は「町民の意向を聞いて町外コミュニティーの設置場所を決めたい。町としてまとまって住みたい気持ちはあるが、受け入れ側の考えを十分に聞いて調整する」と語った。

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