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避難者に「居住証明書」 政府検討、住民票の代替に

 東京電力福島第一原発事故に伴う長期避難で、国は住民票を異動していない避難者に対し、住民票に代わる避難先の居住地の証明書(仮称・居住証明書)を発行する方向で検討に入った。住民票がないことで、印鑑登録などの行政サービスや車の購入といった日常生活で不便が生じることが多いため。国は関連法の改正や制度の運用見直し、業者への指導なども含めて検討する。県は避難元の自治体と課題を整理し、国と協議を進める。
 23日に福島市で開かれた国と県の長期避難に関する意見交換会で示された。総務省の担当者は「憲法上、二重住民票は認められない」とした上で、住民票を異動させず、避難先の居住を証明する手だてを講じる方針を表明。居住証明書発行を求めた県に対し、前向きに取り組む考えを示した。
 県によると、住民票を異動しないと避難先で印鑑登録ができず、避難元の自治体の役所に出向くか郵送で申請するしかない。さらに、携帯電話や車の購入時に業者から住民票の異動を求められたり、クレジットカードが住民票所在地にしか送付されず、契約できなかったりする場合があるという。
 住民票を移していない避難者への措置として原発避難者特例法があるが、要介護認定や学校の転入学など一部事務(特例事務)に限られる。
 避難自治体によると、古里への誇りと帰還を望む思いから住民票を異動しない避難者は多い。双葉町の井戸川克隆町長は「民間を相手にする契約行為などで住民票を求められる場合がある。町民のためにも話を進めてもらいたい」と話し、大熊町の担当者は「町の出張所がない土地の町民には便利」と期待する。原発事故による本県の避難者は県内外に現在約16万人いる。

カテゴリー:福島第一原発事故

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