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浜通りは震災、原発で敬遠か 研修医内定で地域差

 25日に厚生労働省がまとめた福島県内の臨床研修医内定状況で、厳しい現状が浮き彫りとなった浜通りの病院関係者は「東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響を払拭(ふっしょく)できるよう、内定促進に向けて対策を講じなければ」と切実な声を上げた。
 14人を募集し4人の内定にとどまった、いわき市の総合磐城共立病院。荒川正勝事務局長は「原発の存在や、震災と原発事故に伴う交通アクセス悪化などが要因ではないか」と分析した。原発を抱える浜通りであることや、常磐自動車道とJR常磐線の一部不通などが若者に敬遠されているとみる。研修医確保に向け、症例の多さなど病院の魅力をあらためてPRする考えだ。
 今回、臨床研修病院の指定を受けた公立相馬総合病院は初めてのマッチング参加だったが、内定者はゼロ。担当者は「指定を受けた9月はマッチングの終盤で準備期間が足りなかった。風評被害など他の地域に比べハンディがあるのも事実」とみている。今後、被災地を支える中核医療機関としての役目を訴え、志のある医大生の応募を呼び掛ける。
 同じく新たに指定病院となり、研修医1人が内定した南相馬市立総合病院の金沢幸夫院長は、定員に満たなかった現状を受け止めながらも「将来、相双地域の医師不足解消につながる大きな一歩にしたい」と話した。
 福島医大医療人育成支援センターの担当者は「充足率は上昇したが、震災前の平成22年度の52.3%より低く、決して回復したとは言えない」と強調した。
 県内では医師不足が深刻だ。今年8月1日時点の県内138病院の常勤医師数は1945人で、昨年3月1日時点に比べ79人の減となっている。このうち、相双地域は46人で、震災前に比べ74人減った。原発事故の影響を懸念して県外に流出したとみられる。

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