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今を生きる 迫力の舞映像で残す 震災以降活動休止地域の伝統後世に

映像に収録された北屋形神楽

■南相馬北屋形神楽保存会
 南相馬市鹿島区の北屋形地区に伝わる「北屋形神楽」を後世に伝える記録撮影会が17日、北屋形公会堂で開かれた。東日本大震災と後継者不足などで昨年12月、活動を休止しており、披露は2年ぶり。太鼓と笛の音色に合わせ、2人1組の獅子が迫力の舞を見せた。立ち会った住民は盛んに拍手を送った。
 北屋形神楽保存会顧問の相良正巳さん(76)は「神楽には感動がある。映像を残すことで、次の世代が復活させるきっかけになれば」と思いを託す。
 北屋形神楽は江戸時代後期に伝わったとされ、地区内の富士神社などで奉納されてきた。担い手が減少したため、平成6年に神楽、笛、太鼓を指導する師匠会が結成され、後継者育成に努めてきた。
 震災と東京電力福島第一原発事故を受けて、保存会は昨年4月、富士神社の例大祭奉納を見送った。地区から避難する人もおり、保存会は活動継続が難しくなった、として休止を決めた。
 地域の伝統文化を何とか守れないか-北屋形行政区長の斎藤岩雄さん(61)、保存会長の細田広さん(62)、富士神社宮司の森幸彦さん(54)が6月に話し合った。文化庁の文化芸術振興費補助金ミュージアム活性化支援事業を活用し、「北屋形神楽プロジェクト」に取り組むことにした。
 県立博物館、市教委文化財課、現代美術家の開発好明さん(46)らの協力を得て、記録映像を撮影し、DVDに保存する。約1000枚作製し、保存会や県立博物館が保管するほか、全国の民俗学研究者らに配布し、民俗芸能の再評価につなげる。

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