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今を生きる 被災地で進む医の道 出会い大切に日々研さん

震災後に相馬市で働き始めた石井さん(左)と河野さん

■相馬中央病院勤務 石井武彰さん(福岡出身)31 河野悠介さん(東京出身)30

 東日本大震災後、県外出身の医療スタッフが相馬地方の医療機関に勤務し、被災地医療の一翼を担っている。相馬市の相馬中央病院では、福岡県柳川市出身の石井武彰さん(31)=整形外科=、東京都墨田区出身の河野悠介さん(30)=内科=の若手2人が今春から勤務している。
 石井さんは九州大医学部卒。同大大学院を1年間休学し、4月から勤務を始めた。昨年7月、川内村の健康診断に携わった際、初めて本県入りした。相馬地方の支援活動を続けている東京大医科学研究所の上昌広特任教授らと巡り合い、「縁が生まれた」という。
 津波で大きな被害を受けた相馬で働くことを決断、常勤医として外来患者や入院患者の診療に従事している。
 河野さんは4年間の「フリーター生活」を経て千葉大医学部に進んだ。卒業後の昨年度は千葉市の児童相談所で働いた異色の経歴を有する。被災児童らの精神ケアを担う相馬フォロアーチームの活動が縁となり、4月から相馬中央病院で働き始めた。
 「人は人との関わりの中でこそ、生きていると実感できる」と思っており、迷うことなく新天地に飛び込んだ。新米スタッフとして入院患者のケアに携わっている。
 2人とも「被災地医療のために」と大上段に構えて来県したわけではない。人との出会いを重んじ、自らの心と向き合い、働き場所を選んだ。
 目の前にいる患者と接することで日々、研さんを積んでいるともいう。「自分たちにできることを少しずつ、しっかりとやっていきたい」と誓っている。

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