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今を生きる 大好き会津応援に熱 風評払拭へ社員募り観光

会津中央乳業を見学する太田さん

■JR池袋駅長 太田稔さん 57

 JR池袋駅の社員ら37人が23、24の両日、喜多方市や会津坂下町で観光を楽しんだ。ツアーを企画したのは同駅長の太田稔さん(57)=長野県出身=だ。「会津地方の魅力を直接感じてもらい、観光振興につなげたい」。東京電力福島第一原発事故の風評被害の払拭(ふっしょく)に誰よりも熱い思いで臨んでいる。
 会津地方と関わりを持ったのは仙台支社営業部長を務めていた平成17年だった。当時、会津地方を舞台にした大型観光企画デスティネーションキャンペーン(DC)を手掛けた。会津地方の自然や文化、そして情熱あふれる人々に触れ、自らの中に「観光は人に会いにいくこと」という信条を培ったという。
 震災当時はJR東日本本社で営業を担当。被災地の観光復興に力を入れてきた。昨年6月に池袋駅長に赴任してからは本県の物産キャンペーンを積極的に受け入れた。
 「東北そして会津のためにできることは何でもしたい」との思いで、休暇を利用した社員ツアーも始めた。思い入れの強い会津には、冬の雪祭りや、10月に柳津町で開催された全国門前町サミットに合わせ自ら足を運んだ。今回は会津坂下町の会津中央乳業を見学し、さらに喜多方市の喜楽里(きらり)博、塩川新そばまつり、酒蔵巡りを楽しんだ。会津DC時代に築いた人脈、知識を生かし自らが案内役を務めることもあった。
 会津の味、技、人に触れて目を輝かせる社員たち。太田さんは「自分たちが楽しんでこそ、お客さまに自信を持って魅力を伝えることができる」と確信している。東京にいると震災や原発事故が徐々に風化していく危機感も感じている。「復興を応援する気持ちを忘れてはいけない」。社員にまく復興支援の"種"が広がり、花開くことを期待している。

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