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放射線 放射性物質 Q&A 甲状腺の病気、どんな症状や特徴が

 東京電力福島第一原発事故を受け、県は現在、子どもを対象にした甲状腺検査を進めていますが、一般的に甲状腺の病気には、どのような症状があるのでしょうか。症状の出方などの特徴も教えてください。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■甲状腺ホルモンが増減男性より女性多く発症

 代表的な甲状腺の病気には、甲状腺ホルモンが増加する甲状腺機能亢進(こうしん)症や、逆に甲状腺ホルモンが減少する甲状腺機能低下症があります。甲状腺機能亢進症の代表にはバセドウ病があり、甲状腺機能低下症は慢性甲状腺炎(橋本病)でしばしばみられます。いずれも男性より女性の発症の頻度が高くなっています。甲状腺がんも中年以降の女性に多く、甲状腺の病気の多くは女性に多いのです。
 慢性甲状腺炎は、中年以降の女性ではごく一般的にみられ、その頻度は極めて高く、10~25%です。慢性甲状腺炎であっても、多くの方は甲状腺ホルモンが正常で、甲状腺に対する抗体(自己抗体)が陽性であるだけという状態です。特に症状もないため、甲状腺ホルモンが低下した場合に初めて気付き、診断を受けることもよくあります。
 甲状腺の病気に限らず、発症する頻度に性差がみられることは一般的です。例えば関節リウマチや骨粗しょう症などは女性の方が圧倒的に多いことが知られていますが、肺がんは男性に多く、痛風に至っては、女性に比べて男性の発症は40倍多いといわれます。病気に性差がある原因には喫煙率や生活習慣などの違いや男性ホルモンや女性ホルモンの関与が考えられます。
 種々の甲状腺疾患で女性の方が男性に比べて頻度が高い原因についても、上述したような女性ホルモンが関与しているのではないかとも考えられていますが、まだよく分かっていません。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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