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放射線 放射性物質 Q&A 宇宙から注がれる放射線量や種類は

 東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質などの放射線以外にも、自然界に放射線が存在しているそうです。この中で宇宙から注がれている放射線について線量や種類などを詳しく教えてください。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■年間0.3ミリシーベルトの外部被ばく 電子、ガンマ線などで構成

 例えば、飛行機で日本とニューヨークを往復すると、約0.2ミリシーベルト、つまり200マイクロシーベルトの被ばくをします。これは宇宙から降り注ぐ放射線、つまり宇宙線によって被ばくをするためです。別に飛行機に乗らなくても、地球上で生活しているうちにわれわれは宇宙線で年間約0.3ミリシーベルトの外部被ばくをしています。
 宇宙線は、地球が誕生した時から絶えず降り注いでおり、遠い銀河からも、また近傍からも、たくさんの宇宙線がやって来ます。宇宙線は地球に到達して大気中に飛び込み、空気中の酸素や窒素の原子核と核反応を起こします。
 地球の大気圏に飛び込む前の宇宙線を「一次宇宙線」、大気に飛び込んでから変化して新たに生まれた宇宙線を「二次宇宙線」と、それぞれ呼びます。二次宇宙線は、電子、ガンマ線、中性子などが主要な成分です。10年ほど前に東京大名誉教授の小柴昌俊博士がノーベル物理学賞を受賞されましたが、その際に話題になった「ニュートリノ」も、この二次宇宙線の一種です。
 最近では、宇宙旅行が現実のものになりつつあるようです。現時点ではまだまだ費用が高額で、気軽に宇宙に行ける状況とまではなっていませんが、将来、宇宙旅行や宇宙ステーションでの長期滞在などを一般的なものにするためには、宇宙放射線による被ばくをどのように最小限に抑えるか、という点が大きな鍵になるかもしれません。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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