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避難時に甲状腺検査 子ども対象 県が原発事故で方針

 東京電力福島第一原発の廃炉作業が進む中、県は原発事故を教訓に、避難者をスクリーニングする際に子どもの甲状腺検査も実施する方針を固めた。放射性ヨウ素の被ばく線量を調べる。17日に福島市で開かれた県緊急被ばく医療対策協議会で、県地域防災計画原子力災害対策編・緊急被ばく医療の素案を示した。ただ、周辺環境の放射線量に影響されない測定場所の確保、測定機器配備のための財源など課題もある。
 放射性ヨウ素は、原子が別の安定した原子に変わる過程で放射能が半分程度に弱まる「半減期」が8日間と短い。早期の甲状腺検査を実施することで、将来の甲状腺がんを発症する危険性を把握するのが狙い。
 原発で過酷事故が起きた場合、県内外の医療機関や専門機関がスクリーニングチームをつくり、避難者の体表面の汚染の測定に加え、18歳以下の子どもの甲状腺を検査する。シンチレーション式サーベイメータ(放射線検知装置)を首にあて、放射性ヨウ素が蓄積される甲状腺の被ばく線量を調べる。
 ただ、原発の過酷事故の場合、空間の放射線量全体が高くなることが予想され、放射線測定器で正確に体内の被ばく量を測定できるかは不透明だ。また、数10万人に及ぶ子どもを事故直後に測定するには、大量の測定機器を購入するための財源の確保が求められる。
 また、原子力規制委員会(田中俊一委員長・福島市出身)は廃炉作業が進む福島第一原発に特化した「原子力災害対策重点区域」などの指針を具体化しておらず、避難経路や避難場所の確保、避難の判断基準なども決まっていない。早期の甲状腺検査を盛り込んだ県の緊急被ばく医療対策の実効性に影響する可能性もある。

カテゴリー:福島第一原発事故

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