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緊急被ばくの対応力育成 県の災害派遣医療チーム 県が方針

 東京電力福島第一原発の廃炉作業が本格化するのに伴い、県は平成25年度から、県内の災害派遣医療チーム(DMAT)を原子力災害に対応できるよう育成する方針を固めた。廃炉作業で放射性物質による新たな汚染や作業員の被ばくなどが懸念されるためで、本来の任務である救急医療に加え、緊急被ばく医療の技術や知識を備える。全国初の取り組みで、放射線医学総合研究所(放医研)など高度被ばく医療機関の協力で実施する方針だ。
 県は新年度当初予算案で育成関連経費を計上する方向で調整している。放医研の放射線専門家、福島医大などの被ばく医療に通じた医師らを講師に実習や訓練を定期的に実施する。隊員の医師や看護師は、汚染の原因となる放射性物質の核種を測定機器などで正確に把握する方法や、内部被ばくに対処するための適切な薬物投与などを学ぶ。高い線量下での活動が想定されるため、放射線防護の知識も習得する。
 DMATの隊員は医師や看護師ら4~5人。県内では福島医大付属病院、福島赤十字病院、太田西ノ内病院、白河厚生綜合病院、会津中央病院、いわき市立総合磐城共立病院の六つの災害拠点病院に計12チームある。
 ただ、育成したチームを実際に派遣するには、隊員がどの程度の線量までなら活動できるかを示す安全基準の確立が求められる。また、隊員全員の放射線防護装備の導入や、緊急被ばく医療に必要な資材や薬剤の備蓄、機動性を確保するためのDMAT専用車両の配備なども必要になるとみられ、県は国や各病院と調整を進める。
 DMATは災害時の広域搬送や救急医療を担うのが目的だが、DMAT登録制度を管轄する厚生労働省は原子力災害を想定していなかった。
 福島第一原発事故の際には原則、原発から半径20キロ圏外で活動した。

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