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放射線 放射性物質 Q&A 保存用ジャガイモに放射線、なぜ

 保存用のジャガイモが発芽しないようにあらかじめ放射線を照射するという話を聞いたことがあります。どういうことなのでしょうか? また、放射線を照射したジャガイモは食べても安全なのでしょうか?

【回答者】 県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■芽の細胞分裂を防ぐ食べても被ばくせず

 ジャガイモの芽には毒があるということは聞いたことがあると思います。ジャガイモの芽には「ソラニン」という神経毒が含まれており、体の中に入ると頭痛、嘔吐(おうと)、胃炎、下痢、食欲減退といった症状を起こします。ジャガイモを食べる際、必ず芽を取ってから調理するのはソラニンによる食中毒を防ぐためです。しかし、収穫したジャガイモをそのまま保存しておくと、どうしても発芽してしまいます。そこで発芽を防ぐために、ジャガイモに放射線を照射しているのです。
 一般的にはコバルト60という放射性物質を用い、ガンマ線という放射線を照射することによって、芽が細胞分裂しないようにして発芽を抑えています。芽のように活発に細胞分裂を繰り返している組織は放射線の影響を受けやすく、放射線に対する感受性が高いといえます。放射線照射はこの性質を利用した手法です。
 それでは、放射線を照射したジャガイモを食べても被ばく、特に内部被ばくをしたりしないのでしょうか? ジャガイモに照射するのはガンマ線という放射線であり、放射性物質ではありません。だから放射線を照射したからといってジャガイモが放射性物質で汚染されるということはありません。
 また、ガンマ線は透過する力が強いので、ジャガイモに照射しても速やかに通過してしまいます。ですので、放射線を照射したジャガイモを食べたからといって、人体が被ばくすることはありません。

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