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来月末にも請求受け付け 避難区域の財物賠償

 東京電力福島第一原発事故による避難区域の宅地・家屋の財物賠償で、東電と資源エネルギー庁は3月末にも請求書の受け付けを開始する方針を固めた。原発事故による主要な損害賠償は今回の財物賠償で全て手続きが始まることになる。ただ、当面は所有者を確認できた物件の支払いが先行される見通し。一方、未登記物件などについては、請求手法に関する福島県の対象市町村や県との協議が難航し、避難住民の生活再建に直結する財物賠償が滞る可能性もある。

■未登記は滞る可能性

 東電と資源エネ庁は今月中にも財物賠償の対象となる11市町村、県と詰めの協議を行い、対象世帯に順次請求書を送付する方針。
 宅地・家屋の財物賠償の対象は、田村、南相馬、川俣、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の11市町村の約6万世帯に上るとみられる。
 事故発生から2年を控え、被災者の生活再建のため財物賠償の請求手続きを急ぐ必要があると判断した。ただ、不動産を相続したケースなど登記上の名義と実際の所有者が異なる場合も想定されるという。未登記物件への対応をめぐる対象市町村との協議の行方は不透明だ。3月末に請求受け付けを開始した場合、所有者が確認できた物件の賠償支払いが先行される見通しだ。
 財物賠償をめぐって東電は昨年7月に基準を発表。当初は秋ごろの受け付け開始を目指していた。しかし、賠償額の算定に必要な固定資産税評価額のデータは法律上、所有者の閲覧に限られている。データの情報提供を求める東電と市町村の調整が難航した。
 さらに、東電が対象世帯の登記を調べた結果、所有者を確認できたのは全体の約3割だった。支払いを受けられない住民が多数に上る可能性が浮上した。昨年末、固定資産税評価額のデータ提供について、双葉郡などは住民本人が課税明細書を東電に送付することで合意。東電は賠償額の算定が可能となった。

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