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前職出馬表明に驚き 双葉町長選 町民に驚き、戸惑い、期待交錯

双葉町長選のポスター掲示場を設置する業者=郡山市富田町若宮前仮設住宅

 双葉町長を辞職したばかりの井戸川克隆氏(66)が28日告示、3月10日投票の町長選に立候補表明してから一夜明けた21日、町民には驚きや戸惑い、期待などが交錯した。「辞めたばかりなのに、なぜ...」「豊富な町政経験を生かしてほしい」。井戸川氏を含め現段階で4人が立候補の意思を示し、他にも複数の立候補の動きがある町長選。東京電力福島第一原発事故で避難を続ける町民はさまざまな思いを抱え、前哨戦を見守っている。
 21日、白河市で開かれた双葉町住民説明会に出席した町民は町長選を気に掛けた。栃木県那須塩原市に避難している主婦池田美智子さん(39)は「予想もしなかった。賠償を迅速に進めるなど町民目線に立った人を見極めたい」と受け止めた。
 郡山市の仮設住宅で自営業の男性(42)は、井戸川氏への不信任決議案を可決した町議のほとんどが再び当選した町議選の結果を挙げ、「町議選の民意をどう思っているのか」と井戸川氏の立候補表明に首をひねった。
 一方、井戸川氏の行政手腕に期待する町民もいる。埼玉県加須市に避難中の無職男性(56)は、井戸川氏が町外からの立候補の動きを決断の理由の一つに挙げていることに触れ「気持ちは分かる。実績や町の現状を理解している点でふさわしいのではないか」と語った。
 いわき市で避難生活を送る会社員中谷祥久さん(32)は埼玉県内に避難している妻や子どもと離れ離れの生活が続く。「町に戻るために復旧・復興を急がなければならない時なのに、選挙ばかりやっている印象だ」とため息をつく。井戸川氏について「町の状況に一番詳しい」と評する一方で「立候補するなら、自ら辞める必要はなかったのではないか」と複雑な胸中を語った。

立候補予定者「主張戦わせる」

 双葉町長選には井戸川氏の他、元町議でIT開発業代表の尾形彰宏氏(54)、前町議会副議長の伊沢史朗氏(54)、元県議で会社役員の丹野恒男氏(71)の3人が立候補の意思を示している。
 立候補予定者の一人は「候補者が多いことで、注目度が高まり、投票率も上がるのではないか」とし、井戸川氏については「互いに主張し合い、いい選挙にしたい」と語った。別の立候補予定者は「重要なのはリーダーシップだ。町民が賢明な判断をしてくれるのを期待する」と話した。
 町長選をめぐっては、16日に埼玉県加須市の旧騎西高内の町埼玉支所で開かれた立候補予定者説明会に出席した三人も立候補を検討している。
 町長選事前審査は22日午前9時から町埼玉支所で行われる。

仮設住宅などにポスター掲示場

 双葉町選管委は21日、ポスター掲示場の設置を始めた。
 ポスター掲示場が設置されるのは、埼玉県加須市の町埼玉支所(旧騎西高)、郡山市の町福島支所の他、福島、郡山、いわき、白河、猪苗代の5市町にある仮設住宅で、県内外計9カ所。町選管委によると、22日までに完了するという。

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