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今を生きる 犠牲者の冥福と復興祈り 阿弥陀如来堂を建立 南海老墓地 関係者ら法要営む

阿弥陀如来堂を建立した五條さん(後列左から4人目)と式出席者

■鹿島区出身で静岡県吉田町在住 五條富子さん62
 南相馬市鹿島区出身で静岡県吉田町在住の五條富子さん(62)は、古里の東日本大震災の犠牲者を慰霊するため同区の南海老墓地に阿弥陀(あみだ)如来堂を建立し、23日に法要を執り行った。
 五條さんは津波で母と義姉を亡くした。震災直後から南相馬市、相馬市で支援活動を行っている。阿弥陀如来像は、義姉が乗っていた車を覆っていた太いケヤキを使った。吉田町の生涯学習センターで仏像彫刻講師を務める伊丹隆久さん(64)に仏像の制作を依頼した。像は鎌倉大仏と同じ姿で、高さ47センチ。今後、光背を制作するという。
 お堂は高さ2.5メートル、1.5メートル四方の総ひのき造りで、屋根は銅板ぶき。地元の建築業小林幸記さん(68)が手掛けた。「東日本大震災慰霊 阿弥陀如来坐像」の石柱や土台は地元の鈴木石材店が工事した。五條さんが工事費約200万円を用意した。

■津波被害の浜辺を一望
 墓地からは、津波の被害を受けた南海老、右田の浜が一望できる。お堂のそばには桜の木もある。建立式では宝蔵寺の百田尊道住職が読経、参列者8人が焼香して犠牲者の冥福と地区の復興を祈った。
 五條さんは「多くの同級生が犠牲になった。志半ばの人、悔いの残る人もいると思う。宗派が違っても浄土に迎えてくれる阿弥陀如来を祭り、冥福を祈りたい」と話した。

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