東日本大震災

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津波被災地復旧19% 避難区域除く県管理の社会基盤

 東日本大震災に伴う県管理の防潮堤や道路など社会基盤の復旧作業で、東京電力福島第一原発事故による避難区域を除く沿岸5市町の津波被災地の復旧率は1月末時点で19%にとどまり、目標とする平成27年度の完了は不透明な状況となっている。津波被災地と避難区域以外の県内全域の地震被害からの復旧率の90%に比べて遅れが目立つ。資材や作業員の不足、用地取得の難航などが要因で、県は国に対応策を求めるなどして復旧のスピードアップを図る考えだ。
 27日開かれた2月定例県議会の代表質問で、高野光二議員(ふくしま未来ネットワーク、南相馬市・相馬郡飯舘村)の質問に対し県が明らかにした。
 県によると、沿岸10市町のうち、警戒、帰還困難、居住制限、避難指示解除準備の各区域のある5町以外の、いわき、相馬、南相馬(避難区域を除く)、広野、新地の5市町で津波被害を受けた県管理の社会基盤は、防潮堤や港、県道、河川などの976カ所ある。しかし、かさ上げが必要な防潮堤や沿岸道路の復旧などに時間が掛かり、これまでに復旧したのは185カ所にとどまる。平成23年度に工事に着手したが、思うように進んでいないのが現状だ。
 一方、津波被災地と警戒、計画的避難、帰還困難、居住制限、避難指示解除準備の各区域を除く地震被害を受けた県管理の社会基盤は中・浜通りの市町村を中心に道路や上下水道、都市公園など817カ所。現状復旧が中心で、新たな用地取得などがほとんど必要ないため、既に90%に相当する735カ所の復旧を終えた。県が目標とする25年度内の完了を達成できる見通しとなった。

■復旧見通し立たず避難区域

 原発事故に伴い避難区域が設定されている双葉郡などの11市町村については、依然として復旧の見通しが立っていない。
 国と県は24年7月から年間積算線量が20ミリシーベルト以下の比較的線量が低い地域で災害査定に入ったが、楢葉町や飯舘村、川内村、田村市都路町など一部に限られ、被害の全容把握にはほど遠い。
 県は「放射線量が高い地域には当分入れず、避難区域の社会基盤の復旧には時間がかかる」とみている。

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