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建設予定地の利活用期待 浪江・小高原発断念

浪江町と南相馬市小高区にまたがる建設計画地。道路上には警戒区域への立ち入りを防ぐバリケードが設置されている=3月28日午後4時ごろ

東北電力が浪江・小高原発(浪江町・南相馬市)の建設断念を発表した28日、東京電力福島第一原発事故で避難生活を強いられている地元住民からは「地域振興につながる建設計画地の利活用を検討してほしい」と求める声が上がった。
 建設計画地は約150万平方メートルで、東京ドーム32個分に相当し今後の利活用に注目が集まる。
 南相馬市原町区に避難している同市小高区行政区長連合会長の山沢征さん(69)は「地域活性化のため利用ができれば、住民帰還も加速する」と期待を込める。小高区は昨年4月に警戒区域が解除になったが、道路など社会基盤の復旧が進んでいないのが実情だ。「高齢世帯が住みやすくなるような施設を造るのも、一つのアイデアではないか」と提案した。
 浪江町は4月1日に避難区域の再編を控える。町が昨年10月にまとめた町復興計画(第一次)では、浪江・小高原発について、原子力以外の発電所を立地するなど計画変更を東北電力に要請するとしていた。計画策定委員を務めた戸川聡さん(41)は「建設計画地を含めた町内全体のまちづくりを考えるべき。町内に国立大や病院がそろい将来に希望の持てる町を、国が主導してつくってほしい」と訴えた。
 地権者だった浪江町の南棚塩行政区長の石田栄さん(64)は「放射線量が比較的低い地域なので、今後の復興に重要な意味を持つのではないか。若い人たちが戻って来て、仕事につながるような利用が望ましい」と注文した。
 一方、建設断念を歓迎する声も。約20年前、約5アールの畑を建設用地として提供した南相馬市小高区の横山邦彦さん(70)は、原発の安全性にずっと不安を感じてきた。避難先の同市原町区で、「今後は再生可能エネルギーが主流になってほしい」と要望した。

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