東日本大震災

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設計の3社員書類送検 震災時、照明落下で女性死亡

東日本大震災で、いわき市平にある「ラトブ」6階の天井から照明器具が落下し、下敷きとなった同市内郷高坂町御殿一、無職吉田康子さん=当時(79)=が失血性ショックで死亡したとして、いわき中央署は28日、照明器具据え付けの設計を担当した舞台・照明機構などを制作・販売する「三精輸送機」(本社・大阪府)の当時の男性設計部長(52)=神戸市=ら社員3人を業務上過失致死の疑いで書類送検した。会社側の関与は確認できなかったという。
 県警によると、震災による構造物落下で刑事責任を問うのは県内初、全国で2例目とみられる。
 他に書類送検されたのは男性設計係長(50)=大阪府貝塚市=、男性設計部員(32)=相模原市=(役職はいずれも当時)。3人は容疑を認め、吉田さんへの謝罪と反省の言葉を述べているという。
 同署の調べでは、3人は平成19年4月から9月にかけて、設計時に行わなければならない強度計算をせずに国の基準に満たない固定用ボルトを使用してラトブ6階にある「いわき産業創造館」企画展示ホールの天井に照明器具を取り付けた疑い。ボルトは「固定グリッド」という約300キロの照明器具の金属枠を天井に据え付けるために用いたが、震災の激しい揺れに耐えきれずに折れ、照明ごと落下し、吉田さんを直撃した。
 同署によると、照明器具は2・4メートル4方で、ホール天井に30台設置していた。三精輸送機は18台を施工し、うち5台が落下した。他の業者が請け負った12台は落ちなかった。当時、ホール内では約200人が出席した高齢者向けセミナーが開かれていた。
 同社は「重大な事故を起こしたことを重く受け止めている。再発防止に努める」とコメントした。

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