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放射線 放射性物質 Q&A グレイとシーベルト単位の違いは

 東京電力福島第一原発事故の影響で使う放射線の単位で、「シーベルト」(Sv)の他に、もう一つ「グレイ」(Gy)という単位を聞いたことがあります。両者には、どのような違いがあるのでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■「グレイ」は放射線が当たった際のエネルギー量を表す

 「グレイ」は「吸収線量」とも呼ばれ、放射線が物質に当たる際に、それに与えるエネルギーの量を表しています。つまり、放射線がどの程度当たったかを見ているのがグレイということになります。
 その一方で、人体がどの程度影響を受けるかということは、単に放射線がどの程度当たったかというだけでは評価することはできません。そこで、グレイの数値にアルファ線、ベータ線、ガンマ線といった放射線の違いによって、それぞれ異なる係数を掛けることで、人体への影響を評価できるようにしたものを「等価線量」といいます。
 具体的には、プルトニウムなどから出されるアルファ線の係数は20ですが、放射性セシウムから出されるベータ線やガンマ線の係数はそれぞれ1と決まっています。このようにして算出された等価線量の単位がシーベルトです。
 さらに、人体の中でも放射線被ばくの影響を受けやすい臓器と受けにくい臓器があり、感受性が異なることが知られています。この影響の受けやすさを勘案して算出した各臓器の線量のことを「実効線量」といいます。少しややこしいのですが、この場合の単位もシーベルトです。
 いずれにせよ、放射線がどの程度当たるかという吸収線量を表しているのが「グレイ」、放射線が人体、あるいは各臓器にどの程度影響を与えるかを表しているのが「シーベルト」ということになります。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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