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今を生きる 創作人形で心の復興を 17日から古里で作品展

創作人形展を見て「心の復興に役立てて」と呼び掛ける今福さん

■人形作家・ボランティアマジシャン 二本松出身 今福進さん70
 着物姿の子どもたちが遊ぶ姿など懐かしい光景を表した創作人形展が17日から二本松市の市民交流センター3階で開かれる。同市出身で作者の今福進さん(70)=東京都大田区=は東日本大震災後、被災者に、もう1つの趣味のマジックをボランティアで行いながら人形を公開してきた。「ひとときでも福島の皆さんの心を和ませたい」と古里で初めて披露する。
 今福さんは安達高を卒業後、東京で苦労を重ねビルメンテナンス会社の社長に就いた。60歳で一線を退いた時、人形作家の与勇輝(あたい・ゆうき)さんの作品に出合い、引かれた。与さんの弟子から指導を受けて制作に没頭した。
 9年前の新潟県中越地震の際、今福さんはボランティアマジシャンとして小千谷市の避難所などを巡った。その縁で近くの南魚沼市に空き家を借り、人形工房を設けた。布などを巧みに組み合わせ、ぬくもりを感じさせる人形を、これまで200体制作している。
 竹馬や魚すくい、雨上がりに傘を転がして遊ぶ子どもたちなど、人形は昭和の光景を思い出させる。「父へのお便り」と題した作品は、出稼ぎの父に書いたはがきをポストに入れる姉弟を描いた。今福さんは「家族の絆、特に東北の人々の思いを表し、私も一番思い入れがある」と語る。
 今福さんは東日本大震災後、新潟県内に避難してきた人々にマジックや人形を披露し励ました。宮城県などにも人形を持参して出掛け、「癒やされた」と喜ばれた。「古里の復興を願って少しでも役に立てれば」と来場を呼び掛ける。
 創作人形展は24日まで開く。開場時間は午前10時から午後6時までで入場無料。

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