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里帰り出産回復傾向 県産科医会調査

 東京電力福島第一原発事故発生後に大幅に減少した県内での「里帰り出産」が回復に向かっていることが18日までに県産婦人科医会の調査で分かった。本県出身者が県内の実家に戻って出産した件数は、原発事故以降、月別で前年割れが続いていたが、昨年9月に初めて前年同月比で増加に転じた。医会は放射線に対する妊婦の不安が軽減したことが要因の一つと分析し、「昨年10月以降も回復傾向は続いている」とみている。
 調査は出産を扱っている県内の産科の48医療機関を対象に3カ月ごとに実施している。最新の昨年9月分までの集計がまとまり、22機関から回答を得た。里帰り出産と出産全体の件数の推移は【グラフ】の通り。
 原発事故前の平成22年の月平均は188.5件だったが、3月に事故があった23年は月平均117.4件にダウン。24年は9月時点で月平均73.3件だった。
 24年上半期の月平均は65.3件で、50件台の月も3回あったのに対し、下半期は7月に80件、8月に92件と増え、9月は96件と、前年同月の72件を初めて上回った。
 昨年10月以降の全県の調査は集計前だが、今年3月までの件数を独自に集計している福島市の明治病院では、23年が月平均3.8件だったが、24年は同5.3件に増えた。特に10月以降の増加が目立ち、25年も3月までで同6.3件に回復している。
 同病院の理事長で医会の幡研一会長は「これから集計する全県の調査でも件数は増加していくのではないか」との見解を示す。その上で回復傾向の要因について「原発事故から時間が経過し、妊婦の放射線に対する不安がある程度軽減されている」と述べた。
 一方で「親元で出産できれば精神状態に良い影響がある上、産後の手伝いも期待できる。しかし、依然として風評は続き、件数自体は例年を下回っている」と指摘した。

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