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今を生きる 古里舞台に映画製作 風評に揺れる桑折のモモ農家描く 「物置のピアノ」撮影開始 町、全面支援

桑折町のモモ畑での撮影に立ち会う橘内さん(中央)と似内監督(左)

■桑折出身・原作 原みさほさん、福島出身・脚本 橘内裕人さん
 東京電力福島第一原発事故の風評被害に揺れる桑折町のモモ農家を舞台にした青春映画の製作が始まった。桑折町出身の原みさほさん(24)=保原高卒=が原作を書き、福島市出身の橘内裕人さん(29)=福島工高、立正大卒=がプロデューサーと脚本を手掛ける。桑折町で「応援団」結成の動きがあり、町を挙げて全力で支援する。
 映画「物置のピアノ」は、原発事故による風評被害に遭った桑折町のモモ農家の次女である17歳の女子高生が主人公。ピアノに魅せられ、姉との葛藤に悩み、揺れ動きながら成長する姿を描く。サクラとモモが咲き競う春、ホタルが舞う夏など桑折の美しい四季の風景が盛り込まれる。町民の出演やエキストラも計画している。
 原さんと橘内さんは日本映画学校(現・日本映画大学)で同期だった。原作は、原さんが19歳の時に書いた初作で、橘内さんが震災後の状況を盛り込んで2年かけてシナリオを練り上げた。
 似内千晶さん(34)が初の監督としてメガホンを取り、武重邦夫さん(73)が企画制作を担う。武重さんはカンヌ国際映画祭最高賞「パルムドール」を受賞した「楢山節考」で故今村昌平監督の右腕として監督補を務めた。
 町内で19日、モモ畑の撮影が始まった。映画は7月からメーン撮影に入り、8月中に完成する。年内に福島市で試写会を開き、全国公開を目指す。同日夜、桑折町内で映画の「応援団」設立準備会が開かれた。高橋宣博町長、桑折町商工会の本間健雄会長ら十数人が、支援策を協議した。
 橘内さんは「東京で震災後の福島のニュースを見るたびに何か力になれないかと考えてきた。若い私たちに経済的な貢献は難しいけれど、精神的な面で支えたい」と語った。

資金協力者募る 

 製作委員会は資金面での協力者を募る。協力会員が1口1万円、団体協力会員が1口2万円から、サポーター会員は1口3000円、協賛企業は1口5万円から10万円。いずれもクレジットタイトルに名前が記載されるなどの特典がある。
 問い合わせは同委員会 電話070(6667)7891へ。

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