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汚染水「最大の課題」 IAEA原発廃炉検証

 東京電力福島第一原発1~4号機の廃炉作業を調査した国際原子力機関(IAEA)の専門家チームは22日、汚染水問題を「最大の課題」とし、新たな管理の在り方を構築すべきとする検証結果を中間報告としてまとめ、公表した。さらに、トラブル防止に向け、重要設備の恒久化の必要性を指摘した。一方、原子炉と使用済み燃料プールについては「安定化を達成した」との見解を示すなど、政府と東電のこれまでの取り組みを評価した。
 経済産業省資源エネルギー庁によると、廃炉作業を政府、東電以外の第3者機関が検証したのは今回が初めて。ファン・カルロス・レンティッホ団長(IAEA核燃料サイクル・廃棄物技術部長)が都内で記者会見した。
 レンティッホ団長は、汚染水の量を減らすためには、原子炉建屋などへの流入ルートをふさぐことが唯一の方法との認識を示した。しかし、現場の放射線量が高く、実現には時間がかかるとして対応の難しさを強調。当面の対策として、汚染水の貯留タンクから発生する放射線量が、周辺環境にどう影響するか評価するよう助言したことを明らかにした。
 また、トラブル防止のため、仮設設備の恒久化を進めることが重要とする一方、「通常の原発でもトラブルは起きる」と指摘。トラブルが発生した場合に迅速に原因を突き止め、対応することが必要との考えを示した。
 また、専門家チームは政府、東電の対応について「中長期ロードマップを早期に準備したことなど、タイムリーに取り組んでいる」などと評価。レンティッホ団長は「原子炉と使用済み燃料プールの安定的な冷却を行っている」と語った。
 専門チームは1カ月以内に最終報告書を政府に提出する予定。政府は6月中をめどに改定する中長期ロードマップに今回の評価結果を反映する。
 チームはIAEAと加盟各国の専門家合わせて13人。15日から調査を開始し、資源エネルギー庁や東電から聞き取り調査を行った。17日から19日まで福島第一原発などを視察し、放射性物質の放出管理、原子炉建屋の健全性を検証した。
 IAEAの検証結果について、県の渡辺仁原子力安全対策課長は「国際機関が調査した意義は大きい。報告ではIAEAも汚染水トラブルを問題視しており、東電はしっかり対応すべき」と語った。
 一方、東電は「IAEAの評価内容をしっかり確認し、今後の取り組みに反映させる」とコメントした。

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